6月5日(火)の総合実習では、二丈キャンパス内の林内間伐・整理を行いました。
午前中は、まず矢幡先生より、なぜ間伐をすることが必要なのか、どのくらいの密度が森林の健全な育成には適当かといった内容の講義がありました。
森は大切、ということはなんとなく感じているかもしれませんが、特に人工林や人の手が入った森林では、手入れが必要になります。間伐は、混み合ってきた森林で、樹木の生育を良くするための、手入れの伐採です。森林には、いろいろなはたらきがありますが、適切な間伐によって地面まで太陽の光が入るようになると、草が生え、保水や土砂災害防止といった自然環境の保全にもつながります。また、最近では特に、森林の二酸化炭素の吸収の面でも間伐が注目されています。
今は、造園の仕事であっても、環境保全の視点を持った緑地の管理が求められ、特に身近な環境のことを知り、保全する技術の必要性が高まっています。
講義の後は、現場へ行き、効率よく森を再生できる、手軽な間伐方法である「鋸谷(おがや)式間伐法」の実際を学びました。
実技講習では、桜井先生と山本先生に指導をしていただきました。
安全を常に確認すること、そのためにも道具の準備は前もって行わなければいけないことなど、ひとつひとつ丁寧に教えていただきました。
また、今回の作業で必要となるロープワークについても教えていただきました。
午後からは、実際に林内の樹木(スギ)を伐採しました。
慣れないノコギリでの作業が大変そうな班もありましたが、手でノコを引いて、ミシミシと音を立ててスギが倒れる様子はなかなか見ごたえがありました。
伐採は初めてという学生が大多数でしたが、ほとんどの班が予定する方向に、きれいな形で切り倒すことができました。
また、より大きな樹木を対象に伐採を行うときのために、チェーンソーの扱いについても学びました。(今回練習として切った丸太は、また別の形で使われる予定です。)
間伐・整理の完了した林内は、すっきりと明るい空間になりました。