すみません。忘れておりました。京都研修3日目の模様です。
最終日は晴れ!気温も高くなりました。この日はバスを貸切って庭園見学です。
1カ所目は龍安寺、京都を代表する枯山水の名園です。石が15個あるシンプルな平庭です。作庭には諸説ありますが、石の配置や余白のとり方など学ぶべきものが多い庭園です。
2カ所目は上賀茂神社、ここは庭園ってわけではないのですが、立砂や建築と流れの関係など、初期の日本の庭園の特色が見られると思い見学地に入れました。時間がなく、はしれーという先生の声。写真の立砂の先にはマツの葉が立てられており、神籬としての意味を持っています。
時間を切り詰め、スケジュールを変更して3カ所目の見学。1日目に見れなかった無鄰菴へ向かいました。無鄰菴は明治の元勲山縣有朋の別荘で、日露戦争の開戦を議論した会合がここで行われたことでも有名です。この庭園は7代目小川治兵衛(通称植治)によって作庭され、東山の借景、琵琶湖疏水を引き込み、浅い川の流れがなだらかな芝生の中を通り、伝統的な手法を使いながらものびやかで奥行きのある庭園になっています。
食事を挟み、4カ所目は白川通りを上って、詩仙堂へ。詩仙堂は戦国の武将で茶人の石川丈山の隠居所で、今回の研修で見学した禅宗寺院などの庭園の緊張感は、あまりありません。建築と庭園の関係は特に秀逸で、建築の柱はぎりぎりまで細くされて、外部空間を単一面だけでなく幅広く屋内に取り込み、一段下がった庭園からのシークエンスなどつなぎ方も秀逸です。
最後の見学地は曼殊院です。建築、庭園とも様々な技術がつかわれ大変玄人好みです。鶴亀や視線の変化を誘導する建築の作りや、庭園の諸空間の配置が見事です。
限られた時間の中でより多くの場所を巡るという、タイトなスケジュールをこなし、学生たちも帰りの新幹線ではぐったりでした。2泊3日の研修を通し、数多くの庭園・空間を巡りましたが、今回も多くのボキャブラリーを獲得できたのではないでしょうか。
このような機会を設けるに当たり、学生を送り出してくださった、保護者の方々、ご協力いただいた西短のスタッフの皆さん、最後まで献身的に研修のバックアップをしていただいた西鉄旅行の担当者の徳永さん、添乗員の高口さんを始め多くの皆さんに、心より感謝とお礼申し上げます。