自然環境調査実習(宮崎大学田野フィールド)

3月9日から11日にかけて、緑地環境学科の1年生が宮崎大学 田野フィールドで自然環境調査実習を行いました。自然環境調査については一日目の投稿を御覧ください

自然環境調査実習に来ています – 西日本短期大学 緑地環境学科

実習の2日目は田野フィールドでの植生調査と油津商店街の見学をしました。

植生調査について

今日の植生調査実習は田野フィールド内にある常緑広葉樹二次林で行われました。80年ほど前までは薪炭林(薪を取るために定期的に伐採されていた林)として営まれていた所で、その後は人為的管理はなされず、高木層、亜高木層、低木層から構成される照葉樹林を成している所です。

現在は、主にスダジイが高木層を占めているのですが、近い将来には、スダジイから他の樹木に移り変わることが予想されている場所でした。(イスノキが虎視眈々と次の高木層を狙っているそうです)

山岸先生からブラウン・ブランケ法について簡単な説明をしていただき、実際に調査に取り組みました。まずは前日の同定実習で覚えた樹種を同定するのですが、高木の枝葉は非常に高いところにあり、葉を良く視認できずに苦労していました。幹肌の観察を加えたり、山岸先生や大石先生の指導でなんとか果たすことが出来ました。

油津商店街テナントミックスサポートマネージャー

午後は、日南市の油津商店街に見学に行きました。油津商店街は、シャッター街だった商店街が、多くの人が集まる元気な商店街に変身したことで日本中から注目を浴びている商店街です。

この油津商店街でテナントミックスサポートマネージャーをされている木藤亮太さんに、油津商店街での取り組みを、説明していただき、一緒に商店街を案内していただきました。

まちづくりと造園の関係や、まちづくりにかける覚悟のお話など本当に良いお話を伺うことが出来ました

木藤さん本当にありがとうございました

株式会社油津応援団

宮崎大学田野フィールドで見つけた珍しい生き物たち

岩間です!
宮崎大学田野フィールド、珍しい生き物たちのブログをかきました!

こんにちは!
自然環境デザインコースの岩間です。
そろそろ春が近づいてきましたね~
今回は2月19日~21日に行った自然環境調査実習で、宮崎大学の演習林内にてみつけた生き物たちを紹介します!

■1日目、樹木採取のとき
雨の中、びしょびしょに濡れながら樹木の説明を聞いていました。説明の中には、天然記念物に指定されているハナガカシや絶滅危惧種のヤマハンショウヅルの説明があり、実際に見ることが出来ました。これらの植物も珍しいのですが、その中でも一番珍しいと思ったのが“ツチトリモチの仲間”です。ツチトリモチの仲間は、寄生植物で各樹種の根に寄生して花を出します。このとき見た“ツチトリモチの仲間”は、基本的なツチトリモチ(http://www.plantsindex.com/参照)と比べて表面の凹凸が大きく、インターネットや図鑑で調べましたが該当するものが見つかりませんでした。ひょっとしたら大発見なツチトリモチかもしれません。

 

■2日目 山地測量のとき
2日目は、天気も良く実習日和でした。今日は山地測量ということで、宮崎大学演習林内で測量を行いました。実習中、ふと谷間を見てみると、見たことのないきのこがありました。それは、傘の表面に毛がたくさん生えていて触るとフワフワしていて、シワがあり、奇妙な形をしていました。きのこ好きの私でも謎のきのこだったので、宮崎大学の先生に許可をもらい採取して持ち帰りました。インターネットや本で調べてみましたが見つからず…。なんやろか?って思っていた時、たまたまある本屋さんで見つけた「原色きのこ図鑑」(株式会社 北隆館)にそのきのこが載っていました!そのきのこの正体は、“ヒダウロコタケ(タチウロコタケ科)”という熱帯性のきのこで、宮崎県では何も情報はありませんでしたが、愛媛県では絶滅危惧Ⅰ類に指定されている希少性の高いきのこだということが分かりました。調べ上げたときは、とってもスッキリしました。

■3日目 生態生理実験のとき
最終日、植生調査を終え宮崎大学の学生さんが行っている実験の説明を聞きました。その時に発見したのが“ヤッコソウ”です。“ヤッコソウ”はツチトリモチ類と同じく樹木(主にシイ類)に寄生する寄生植物で、宮崎県の特別天然記念物に指定されている貴重な植物です。本来、開花時期は10月~11月頃なのですが、今回は2月にもかかわらず発見することが出来ました。まさか、こんなところで“ヤッコソウ”に出会えるなんて思っていなかったので感動していました。

“ヤッコソウ”をインターネットで調べてみると、とてもユニークな生態をしていました。“ヤッコソウ”には、おしべの中にめしべがあって、おしべは時間がたつと、おしべの帽子をとってめしべをだします。(イラストを参照)めしべには甘い蜜がでていて、小鳥たちを呼んでいるみたいです。今回、私たちが見た“ヤッコソウ”はすべておしべの部分だということが分かりました。あの時、おしべの帽子だと分かっていたら、めしべを見ることができたかもしれません。めしべ見たかったな…。今度見る時があったら、おしべ、めしべ両方を見てみたいです。(めしべの写真はhttp://www.ffpri-skk.affrc.go.jp/参照)

ヤッコウソウのイラスト
ヤッコウソウは、おしべ帽をとってめしべが顔を出します。

私的ではありますが、今年の4月からまほろば自然学校のスタッフとしてがんばります!(きのこちゃんになります!)
まほろば自然学校のブログもありますので、こちらもぜひ!見てみてください。
http://mahoroba2005.blog50.fc2.com/

自然環境調査実習(宮崎大学田野フィールド)に来ました

緑地環境学科では2014年2月19日〜21日にかけて自然環境デザインコースの1年生を中心に自然環境調査実習に来ています。

宮崎大学の高木正博准教授の協力で、宮崎大学田野フィールドに泊まりこみでの実習です。

一日目(2月19日)は高木先生の案内で演習林内の樹木採取をおこないました。九州南部でしか見ることが出来ない植物や絶滅危惧種なども紹介していただきました。普段、二丈キャンパスで見慣れている植物でも、田野フィールドでは違って見えるものも多く、山の中で育った樹形などを見ることも出来て勉強になりました。

夜には樹木鑑定試験をするということで、食後は自分たちが採取した植物で復習していました。

自分たちの部屋でも
自分たちの部屋でも
食堂で復習中
食堂で復習中
図鑑を見ながら復習中
図鑑を見ながら復習中

夜には樹木鑑定試験を実施しました。樹木採取で解説があった40種のうちから20種類の試験をしました。

樹木鑑定試験 in 田野フィールド
樹木鑑定試験 in 田野フィールド
解説があった40種をチェック
解説があった40種をチェック

自分たちがこれまで覚えた樹木も新しく知った樹木もどちらもしっかりわかるようになりました!

 

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