緑地環境学科の1年生は現在、自らの進路のための第一段階であるコース選択の時期をむかえています。造園芸術、ガーデンデザイン、自然環境デザインの3つのコースから自分の専攻を決定する重要な時期です。
1年生の「キャリアデザイン」では、7月の1〜2週の2回に分けて、「緑のしごと」の様々な分野で活躍する社会人の方をお迎えしてお話を聞く、「社会人から学ぶ」という授業を行っています。
今回7月11日の授業では、造園の分野から、緑地環境学科造園芸術コースの先輩でもある、樹木生産業の古賀健次さん((有)水城園芸場)、福浜キャンパス構内のオリーブの提供もしていただいている、、樹木生産業の梶村建太さん((有)カジムラファーム)、緑地環境学科の前身である造園科OBでもある、造園建設業の金森玄洋さん(安藤造園土木株式会社)の3名に来て頂きました。
古賀さんは2007年に緑地環境学科造園芸術コースを卒業、東京農業大学に編入学し、その後地元福岡に戻り、現在、久留米市田主丸町で樹木生産業のお仕事をされています。造園を仕事にしたいと考えた時に、まず足元を学びたいと思って植物生産業の仕事に就いたこと、実際のお仕事の様子などをお話して頂きました。
生産業では、自分の作品と呼べるような現場はないし、常に体力勝負の仕事ではあるけれど、その仕事のすべてが楽しいというお話が印象的でした。また、学生時代にできること、実習や樹木の勉強など、仕事の力になることをとことんやっておいたほうがいい、というアドバイスもありました。
梶村さんは、大学に進学するときも、ずっと続けていた柔道の道に行くか、家業の農業かで悩んだそうです。大学を卒業後、一年間は農業高校の非常勤として勤務し、その後オランダへ留学。現在は実家に戻り、樹木生産業に就いています。
今では家業である樹木の苗木生産に誇りを持ち、オリーブをもっと日本中に普及したい、庭木としてだけでなく、実のなるオリーブでもっと可能性を広げたいと夢を語って頂きました。好きだと思ったらまず行動すること、無駄なことなどひとつもないのでどんどん新しいことに挑戦して欲しいというお話が印象的でした。
金森さんは、造園建設業のお仕事をされています。最近の仕事現場から、海の中道海浜公園の遊び場の施工の様子を見せて頂きました。※海の中道海浜公園のホームページからも設置した遊具の様子が見ることが出来ます→こちら
造園というと、庭園を管理したり、個人邸の施工などがイメージしやすいところかもしれませんが、会社も大きな規模になってくると、家の中以外は現場、ということで、土木仕事なども多くなること、また、その中でも技術を持った職人さんを残そうと努力されていることなど、お話していただきました。
仕事に必要なのは、やる気。いかに使ってもらえる空間を作るか、それだけです、というお話が印象的でした。
お話のあとは学生からの質問に、ざっくばらんな雰囲気で受け答えして頂きました。
3名のみなさんとも、ご自身のお仕事に愛情を持っていらっしゃる様子が感じられるお話でした。
お忙しい中貴重なお話をして頂き、どうもありがとうございました!